鉄筋コンクリート造について
優秀な鉄筋コンクリート造でも、油断は禁物
コンクリートの芯に鉄筋を入れ、強度を上げて造った建物の構造は鉄筋コンクリート造といわれるもの。2つの異なる材料を組み合わせて、強度のアップを図っています。
それぞれの特徴を挙げてみると、鉄筋は、引張力に強いメリットと錆びやすくて耐火性が低いデメリット、コンクリートは、圧縮力に強いメリットと引張力に弱いというデメリットがあります。
双方のメリットを活かしつつ、デメリットを補い合うということで、優れた耐震性・耐火性・遮音性・断熱性・耐久性を生んでいるのです。
ただ、木造造や鉄骨造よりは構造がはるかに優秀ですが、だから安心とか、安全だとか考えるのは危険でしょう。
例えば、遮音性は、築年数や壁・床の厚さによってもかなり差がついてしまいます。耐震性・耐火性は、何度も地震のダメージを受けていればヒビも入りますし、そもそも新耐震設計基準ができた1981年以前の建物であれば、すでにかなりのダメージは負っていそうです。こうして考えると、鉄筋コンクリート造であっても耐震診断を受けることは大事で、それによって補強や改修できる部分はしておくことが、今後の寿命にも関係してくるでしょう。
鉄筋コンクリート造の寿命
鉄筋コンクリート造の寿命は、どのくらいなのでしょうか。一般的にいわれているのは、税法上としての法定耐用年数で60年、実際に使用する耐用年数で65年以上といわれています。
それほど経ってはいなくても、古いビルやマンションが取り壊されるのは、建築材料の鉄筋やコンクリートの寿命というより、設備や機能が劣化してきたり、維持できない何らかの理由があったりすることが多いのです。
コンクリートの使用年数に限っていうと、高濃度のセメントを使用していれば、何と100年以上の寿命もあり得るといわれていますが、“コンクリートの使用年数に限って”としたのは、中にある鉄筋は、錆びていって強度が低くなるからで、約2割が腐食してしまうと寿命と見るようなのです。